酵母の生態と私たちのくらし
授業について
「菌類・細菌類」の学習は中学校3年生で学習する内容です。キノコはそのまま食用に,酵母や乳酸菌はその発酵作用を利用してしょう油・味噌・パン・酒などの発酵食品に,アオカビは抗生物質ペニシリンの生成に利用されており,「菌類・細菌類」は私たちの生活と深く関わっています。今後は医療や新エネルギーの開発分野でも「菌類・細菌類」が欠かせないものとなるでしょう。本授業では酵母を取り上げ,その生態やはたらきについて学習します。
実験の内容
課題1:酵母のはたらきを調べる
- パンはなぜ膨らむのでしょう。
酵母ありのパン種と酵母なしのパン種を作り,変化を比較します。パンを膨らませている気体を調べ,どんなはたらきがパン種に起きているのか考えます。

課題2:酵母を観察する
- 酵母はどのような姿をしているのでしょう。
市販されているドライイーストを顕微鏡で観察した顕微鏡写真や動画で確認します。酵母の殖え方についても学習します。

課題3:酵母の呼吸に酸素が必要か確かめる
- パンを膨らませた気体は,酵母の呼吸によって発生したものでしょうか。
酸素がある状態と無い状態で気体の発生量を比較します。呼吸による気体発生であれば,酸素がなければ気体は発生しないはずですが…。

課題4:発酵に適した温度を調べる
- 一般的に,化学変化は温度が高い方が反応は進みますが,酵母のはたらきは温度と関係があるのでしょうか。
氷,常温,人の体温,お湯の温度で酵母のはたらきを比較します。最も気体を発生させたものはどの温度でしょう。
